今年も比較的時間的余裕が取れる8月20日〜30日の日程で、周辺大学3校からインターンシップ生を4名受け入れた。同時に神奈川県が主催している若者就職支援制度を利用した対象者も4名受け入れ、来年度の大卒内定者1名をいれ総勢9名となった。
5年前から実施しているが今年のように総勢9名の受け入れは初めてだった。居所から見て通勤に便利な3店に3名ずつ受け入れ、初日の集合教育のみ、麻生市民館の会議室で実施した。年齢は大学3年生が4名、4年生1名、大学院中退1名、既卒2名で全員20代であった。当日は川崎商工会議所からも、2名オブザーバーとしてこられ、緊張した中でもフレンドリーな雰囲気で進行するよう気にかけた。
終了後のアンケートでも、不動産賃貸管理業界の展望については「認識を新たにした」「思ったより大変な業務だ」「高齢化社会に向けて自分の将来をかけられる」との評価だった。
冒頭に不動産賃貸管理業界は「詰まった便器にすぐ手を突っ込む」くらいの気概が必要だ、「これほど競争原理が働く業界は無いし、自己のスキルが直ぐ反映する」との話が効いたかもしれない。実際に後日、当社に応募してくるかは不明だが、短期間では得がたい経験をしたのでないか、と思っている。
不動産の流動化とともに不動産が金融商品の一つに位置づけられると、旧態依然たる体質を持った企業は、淘汰の原因になってきたし、高度な専門知識も必要になってきた。
つまり以前は売り手と買い手、貸主と借主の「情報の格差:非対称性」がビジネスになったのだが、相場や不動産知識は勿論、建築知識、税務知識、金融知識、民法、民事訴訟法等の幅広い知識が必要になったわけである。関連士業との問題もあるので、直接にタッチはできないが、リスクを踏まえた事後の展開が、予想できる程度の知識は当社でも求められる。
その為、「ビジネス法務2級」「ファイナンシャルプランナー」までは、宅建主任者、不動産賃貸経営管理士、損保募集人とともにチャレンジしてもらう事になっている。
将来は高齢社会を迎え、介護福祉士やケアマネージャーも管理会社を標榜する以上、必須資格になるかもしれないほど、業界を取り巻く経営環境は激変している。ウイークリーマンション等の提供が一般的になれば、ホテル業との業際もなくなる。
また、入居者対応にしても、「クレーマー」「敷金返還」「管理責任追及」「滞納常習者」と日常的にトラブルが発生する為、「知識だけが詰まった頭でっかち」より、「ネゴシューター」「リーガルマインド」「バランス感覚」の資質がより重視される。社員の形態も多種多様になるだろうし、担当する業務も全く入社時とは異なったものになる可能性も出てくる。
今流行の「社内留学」「社内転職」が日常的になってくる事になり、より社員の適性を考慮した配置も可能になってくる。当社で現在成績の上がらない低迷社員も、他部門では有能なトップ社員になることも夢ではない。かって「雇用の流動化」といわれたが、弱者保護の名の下に何時しか潰えた。思惑通りステップアップして「自ら流動化できる能力のある社員は少なく」、非正社員に顕現される不本意なステップダウンばかりが目立っているからだ。所得差が消費に影響し、自己責任の中に収斂できないほど将来の年金問題も含め社会問題化するからだ。どこでも、いつでも有能な社員は欲しい。ブランドや信用、潤沢な待遇と恵まれた福利厚生施設のない中小企業にとって「有能な社員」を確保することは至難の業だ。



