そうしたマンション不況の中で健闘している「アウトレットマンション販売業者」もいる。
デベロッパーから販売在庫を売価の半分以下の価格で買い取り、市価の2〜3割引きで売るものだ。開発したデベロッパーは売れ残りによる金利負担に悩まされることがなく、背に腹を変えられないから、かなりの値引きでも売却するし、消費者も格安の値段で待望のマンションを取得できることになる。その再販業者も資金的余裕がないから、販売によほど自信がある業者なのであろう。つまりこの100年に一度の不況と言われる状況下でも,したたかに好業績を実現している業者もあると言うことだ。
他にもこの厳しい環境の中で業績をあげている企業も存在する。ユニチャームやユニクロ、ヤフー、任天堂、「東京ディズニーランドやディズニーシー」を運営するオリエンタルランドはその代表格だ。決め手になる「強い商品、サービス、ビジネスモデル」を確立しているのも共通点だ。「世界中が不況で、国内では人口が減少、雇用不安も高まるから消費者の財布の紐は固い」というのは戦略のない企業の言う言い訳に過ぎない。
関西でよく言われる挨拶の一つに「もーかりまっか」と同じように、「不景気で弱りましたね、なんとかして欲しいですね」と挨拶レベルではいいが、社内で自己や部門の言い訳を立てては情けない。言う本人だけでなく、部や社内に「しょうがない」という雰囲気が蔓延するからだ。景気のいい時は「忙しくて、この給与じゃ、ヤッテられないよ」という不満になる。
この輩は社内に少なからずいるものだが、面白いことに「業績のいい会社にはいない」のだ。
こういう時期は、「不況をドウ乗り越えるか」「貴方の会社(業界)は何をすればいいか」と言う大上段に構えたセミナーが盛況だが、最初に結論ありきで「原点に返る」「自社の強みを強化する」「限られた経営資源を選択と集中する」「顧客思考を目指す」「人罪を人財に変える」に尽きる。説教と同じで、参加する事は、別に害はないが気分を引き締めるには、どこかの高級クラブでクダを巻くより良いかもしれない。当社のように地元密着で賃貸売上げ高々12億レベルの不動産会社には世界経済の動向は必要がないし、少子高齢化もトレンドとして把握することは意味があるが、今年、数年先の業績には全く影響がない。それよりも、今日来店したお客様に5万円の物件をいかに勧めるか、数ヶ月の長期空室物件をいかに魅力あるものとし、問い合わせを増加させるかが日常業務としての最重要課題なのである。こういう時こそ「足元を見つめる」必要があり、自社の経営資源を活性化しメタボから筋肉化する必要があるのだ。
よく言う喩えに飛行機は風上に向かう方が、揚力が働き用意に離陸できる。企業は風上の中に商機を見つけ「風上帆走」に挑む時である。風圧に負けない推進力が必要なことはいうまでもない。支えがない張り子のような企業は、風を受ける面積を縮小する必要があるし、風圧を最小限にするためには先端部を削り鋭角にする必要もある。贅肉をとれということだ。
倒産する会社には共通点があるといわれている。それは「社員(組織全体)の仕事に対する意識レベルの低さ」である。誰一人挨拶も、お辞儀もしない、オフィスではぺチャクチャ雑談ばかりしている、勤務時間中なのに携帯メールをしている、喫煙所で何時までもたむろして時間つぶしをしている、仕事への意欲が感じられない等々。業績低迷や倒産企業には「誰もが納得する理由」があるものだ。幸い当社にはいないが、せめて喫煙本数を減らせという位か。
シャープ創業者の早川徳次氏の言葉が身にしみる。
「景気というのは、やはり自分で回復させねば、景気は自分で作るンだもの、私なんか不景気になれば喜んでいますよ。なぜかというと不景気の時こそ経営を引き締めるチャンスだからだ」「たゆまざる努力、たゆまざる創意工夫、それを貫いて行きさえすればいいんだ、私らもそうだけど、大きくなったところへ行って聞いて御覧なさい。皆そうですよ、コツコツやって、いつの間にか大きくなったンだ」「力のあるものは伸び、力のないものは滅びる、これは社会一般の原則ナンだ」。我々には経営環境が「土砂降り」になっても「雨天中止」はないし代打もない。
不況という暗闇の中でも目を凝らせば、いくらでも好機はある。 社長:三戸部啓之
2009年07月23日
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