また、最近とみに気になることがある。 「非正規雇用社員」という言葉でマスコミが報道することだ。
この中には派遣社員、パート、契約社員が含まれ、携わる業務やスキルも千差万別だ。今回のような単純業務に着く労働者だけでなく、個人的就労事情で正規雇用につけない高度なスキルのある社員もいる。
以前はフリーターを正規社員につけない弱者として問題視していたはずだ。今度は「派遣」だ。経済が成熟化し、リストラや賃下げが進む今、価値観に合わせ、働き方を探る動きが広がる。猛烈に働きプロを目指すか、生活のゆとりを求めるか、中途半端は通用しない。能力主義の浸透で、働く人が選択を迫られる時代に入いるのだ。
ここ数年成果主義、能力主義の傾向が強まっている。フリーターのようにマニュアル化でできる単純な仕事に付く者は低賃金で買い叩かれ、逆に高度な知識や技能を持つ労働者はその能力に応じた高額報酬を受け取る。つまり、これまでの年功賃金と言う非定型的な所得再分配の仕組みが崩れ、能力差をあからさまに反映した賃金体系が出来あがりつつあるのだ。
現実は350万人のフリーター、若年失業者125万人、経済力があり、物分りの言い親が増えている為、その豊かさを背景に「子供でいる期間」が長引いている、企業は学生の採用を前倒し「知の府としての大学は崩壊」し、モラトリアム進学や留学は働く意義のつかめない世代の増殖を招いている。教育の責任は何時の間にか家庭から学校へ社会へと移った、親はタダ餌を与えるだけの給餌係になった。社会も無責任になった、車内で携帯電話の使用禁止をアナウンスしても馬耳東風。プライオリティーシートを指示しても無視。「列車と接触するので白線の内側を歩いてください」「飲みすぎで体調不良になる方が多いので駅員に相談してください」「飲みすぎは車内のトラブルになりやすいからご注意ください」とある。これは小学校や幼稚園の学舎の中ではない。れっきとした駅頭のポスターである。「幼児化する社会」になったのだ。それは「養親や保護者を必要とし他律的オトナ」ばかりの異常な社会だ。
しかし、間違いなく到来する「少子高齢化」は、企業の就労人口の激減をもたらすと共に、低レベルで、社会性のかけらもない「多様な考えをもつオトナ」をいかに取り込むかが愁眉の課題になっている。日本の雇用制度では、個人の組織への貢献は必ずしも報酬と一致せず、評価基準は労働時間の長さに求められがちだった。需要の変動が激しく、新しい資格や知識、経験を持った労働者が必要な時代には、長期雇用を前提とした社内に偏った人材育成も企業の活力を阻害する。この雇用慣行は、結婚や育児でキャリアを中断しがちな女性を排除してきた歴史を持っていた。このグローバルな多様化:ダイバーシティの中で、当面パート社員を含めた女性社員の活用が急務である。しかし、全国的に見てもうまく活用している企業は少ない。その理由として様々な偏見と制約がある。「時間的制約があるから任せられない」「仕事が中途半端でも帰る」「子供の理由でよく休む」等が一般的理由だろう。しかし、彼女等の能力は無視できない。現場のリーダーは、「個の管理」が益々重要なスキルとなってきた。彼女らの「モチベーション」をいかに上げるかが必要だ。気持ち良く、楽しく、幾許かのプライドと緊張感と与えなくてはならない。一日8時間労働を定める労働基準法などは、「8時間働き、8時間睡眠し、8時間で自分の時間を過ごす」と言うバランスの取れた生活を想定していた。年間平均労働時間は1800時間程度と、以前に比べ数字上は減っている。これはパートなど働く時間が決まっている非正規社員の増加が主な原因だ。
一方、1990年以降、多くの企業がリストラを進めた結果、正社員の仕事量は増えている。働く時間が長い人と短い人とで2極化し、長い人の労働時間はさらに延びる傾向になっている。労働時間が長くなれば家庭での時間は減り、仕事と育児との両立も難しくなる。このような流れの中で当社は非正規雇用社員の活用をより重要な経営課題だと位置づけている。
社長 三戸部啓之
2009年04月10日
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