2009年01月08日

140号-2009.1.25 part2

どこに破綻原因があったかを検証する前に、経営者のプロフィールを簡単に振り返ってみよう。
元社長の姜裕文氏は1971年生まれの37歳で、破産当時の社員数約1000名を率いるトップだった。氏の経歴を少し追ってみるとエリートを絵に描いた足跡が見える。
1995年東京大学経済学部を卒業し、世界的な戦略コインサルタントのBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)に入社し、最短昇進記録を塗り替える27歳で部長に昇進、2002年リプラスを創業、わずか2年後の2004年東証マザーズに上場した。社内でも「経営者の力量」がこんなにも違うのかと話し合ったものだ。株価も2005年1月40万、2007年1月まで30万で推移したが、2008年6月の第3者割当増資には8万前後の株価が付いていた。そのわずか2ヶ月後に支払い遅延が起こり、1ヶ月後に倒産の事態になった。
この増資にも疑惑が噂されている。初めから倒産は回避できなかったのだが、それを隠して増資割当を実施したというもので、I・Rやマスコミにも開示していなかった点である。しかも破産が24日で従業員の給与日前であり、民事再生ではなく一気に破産に持ち込んだことだ。その後の社長の姿勢も問題だ、一切マスコミも前には出ず謝罪もなく雲隠れに等しい。
同時期に民事再生になった留学派遣の大手、ゲートウエイ社長の謝罪会見と比較し益々資質が疑われる。業界紙での直前インタビューでも「資本金6900億円、世界最大の保険会社AIGでも経営危機になる時代だから、高々32億円の資本金の企業が倒産しても当たり前だ」のコメントは、関係者の感情を逆なでした。
割当増資分は闇金融に流れたとか、命を狙われているから、在日の壁に護られているから等、実(まこと)しやかな話もある。この手の話は、倒産や不祥事があれば寄って集って「中傷記事」が出てくるので、余り気にしていないが、知人の中で「第三者割当増資」に応じた社長がいて、この厳しいご時勢に2ヶ月余りで大金が紙くずのようになった憤懣は理解できる。
その兆候は思い起こせば、今年5月15日の今期第一期決算見通し発表にあった。
それによると営業利益、経常利益とも前年比▲、自己資本比率も30%から9.7%と激減、営業キャッシュフロー▲74億、財務キャッシュフローとも▲68億になっていた。関連不動産ファンド会社の損失が影響していると思っていたが、7月末に8月分の保証賃料が入金されていない管理会社があるという噂が流れてきた。確認したところ一部システム障害を起こした為と説明があった。その辺りから様々な噂が流れ8月末には全国的に支払い遅延となり問題が大きくなった。当社としても早速主力Mファイナンス会社と交渉の上、リプラス経由ではなく直接当社に振り込む手続きをとり体制を整えた、その2週間後リプラスの破産開始となった。25日リプラスへの振り込み禁止の通知を当該入居者に発したが、一部の滞納者や更新予定者には間に合わなかった。払い込んだ入居者には、弊社が「その振込み賃料」は全て保証した為、混乱はなかったが「それなりの金額」にはなった。同業他社に比べると損害は軽微なのは幸いだった。弊社は、入居促進として「入居者の振込み手数料」の軽減を図る為、数社の銀行系のファイナンシャル会社やクレジット会社を利用し、賃料保証会社も数社に分散していたのが幸いした。正に「備えあれば憂いなし」で、「管理会社は絶対に開発や分譲に参入してはならないし、その為の借り入れ等はしてはいけないのだ」と痛感した。オーナー、入居者双方に「安心」していただく事が生命線だと考えており、その為に創業以来、無借金経営を堅持し、担保資金の常備と危機時の社内体制の確立は、愁眉であると新たに再認識した次第である。
後日談として、リプラスの承継会社は大手資本が入り、新会社として『滞納保証』に特化し旧体制を一新している。「人的保証」から「機関保証」の流れの中では今後を期待したいものだ。
社長:三戸部啓之


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posted by 株式会社アーバン企画開発 at 10:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 2009年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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